すべてを隠す夜にも河が流れていることにいちいち驚く日々だ。 
仕事から帰ると、ホジェリオ・スガンゼルラのDVD(『赤い光の盗賊』)が届いていた。
日中はまだ冷めやらぬが、夜は近頃また一段と冷え込んできたように思う。
そういえば、先月旅した北陸の海は青くなかった。小松から金沢市内までの車中から覗いたもの。
あの海がヴァイナモイネンと季節とを沖津へと流していくのだ。
「おおはるかなる沖には雪のふるものを胡椒こぼれしあかときの皿」か。
いちいち麦の青さにヨシキリが驚くこともなかろうね。また夏が終わる。