アルベルト・セーラの『crespià』を観る。音響に対する真摯さ含めてセンスは煥発だけれどもなんだか荒削りで、まるでホームムービーに向かうときの気恥ずかしさ(ホセ・ルイス・ゲリンハルーン・ファロッキ、ペーテル・フォルガーチらがホームムービーという領野を模索しているなかでもいまだ!)のようなものが先立つが、時折息をのむような美しさにばったりと出くわし、次作の『Honor de Cavalleria』への片鱗がみえて楽しい。ただし、確かに全編を音楽とダンスが占めて楽しいことには間違いないが、いかんせん即物的な印象もぬぐえず、例えば『Seven Invisible Men』の少女のダンスと比べても後景がそこぬけで、それが尾を引いて全体的にエッジが足らない印象を受けるのが惜しい。そして『crespià』の前にようやく『R.O.D』(まずはOVAの方)の一話を観てたりもする。思えばアニメ会のイベントで、『R.O.D』の三姉妹の話で盛り上がっていたのを横目で見ていた頃からすれば5〜6年越しの禊。書き終えたら続きを観よう。