basilides2007-09-24

一握を砂もて幾舞い知らず、
たま散らす二重の遊絲にて、三歳に寿ぐ丈の髪。
四方は積みわらの外なるべく入日を洗う五尋。
睦月のかさは軒端に彩なし、遠近の斑は七谷端こそ。
哭かしつつ重んもりせる八女の業、埋火の傍は朱の薄様。
冬青は九重の日相にして、包ねる峡に廻る鳥どもの累。


※いちあくをすなもていくまいしらず、たまちらすふたえのゆうしにて、みとせにことほぐたけのかみ。よもはつみわらのほつなるべくいりひをあらういつひら。むつきのかさはのしばにあやなし、おちこちのまだらはななやつばこそ。みかなかしつつおんもりせるやめのたつき、うづみびのはたはあけのうすよう。そよごはつくもえのひあいにして、かねるやまかいにもとるとりどものかさね。(basilides「草の原」)