2009-05-15 ■ 道傍でごみを漁る烏が一羽、鳴くのではなく吠えているのが聞こえた。 それはカール・ソロモンに向けたギンズバーグの一節をまさに吠えようとしている姿だ。 「僕は見た 狂気によって破壊された僕の世代の最良の精神たちを云々」。 どこからか伴奏がつき始めた。クロノス・カルテットだ。フーヴァーも歌う。 夜になれば烏は闇を熔かして訪れる影にすぎないだろう。