basilides2007-03-07

共時のなかで期待のかたちに拡がる内外へのとりなしを結び被さる土の音が晩い宵闇の果つる高さと等しくなるとき寄る辺に沈む足先にまるで距離が足らずしていま一つの場所に押し黙られねば舌も結わい石さえも語られない。係累はそれぞれに脅かされて私はしかしながら乏しい海をのぞみ例えばこのようにして悲しまないだろう私は。寝ねがてのそこかしこにもだしたままで対峙するある四方の外に保つ主観的な明るさの下に口唇のかたちは背の弧に沿う名ばかりにはらみて全きある。一方に聞いた、祈るためだけの手をほどき既に発音されて新しくなる私の人、四方にまみえて。別の部屋が窓で街に面しているが、葉ごもる奥津城に生命の芽生える必然をもたない。(basilides「序」)